出回り案件
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出回り案件とは、「多数の買主候補が M&A の検討を中止した売却案件」であるとの情報が拡散されることで、「誰も投資価値が見出せない対象企業/事業」とみなされた売却案件を示すM&A業界の俗語です。
売却戦略の失敗
出回り案件として世に広まった場合には、未だM&Aを打診していない潜在的な買主が、当該企業/事業を「投資検討を進めるといずれ重大なリスクが発見される売却案件」として認識してしまうため、検討をしてくれる買主自体が見つからなくなります。
したがって、出回り案件として認識されると、対象会社/事業の売却の実現自体が事実上困難となるため、対象会社/事業は独力での存続か、倒産/清算か、のどちらかの道を辿ることになります。
一般論ですが、大半の出回り案件は倒産/清算の結果に落ち着くため、倒産/清算が巷で噂される様になる原因の1つが売却戦略の失敗に係る情報の出回りとも言えます。