フェアネスオピニオン(Fairness Opinion)
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フェアネスオピニオン(Fairness Opinion)とは、既存株主の利害に重大な影響を及ぼし得る意思決定( M&A 取引等)を行う際に、独立的立場の財務の専門機関が、取締役又は取締役会が公正な経営判断を実施したことを財務的見地から意見表明することをいいます。
善管注意義務・忠実義務との関係
取締役は株式会社に対して忠実義務や善管注意義務が課されており、既存株主との構造的な利益相反関係にあるM&A取引や、他のステークホルダーに重要な影響を与える可能性のあるM&A取引については、取引評価額・比率決定に至る重要事項の検討プロセス等の公正性を担保し、また既存株主等への説明責任を果たす義務があります。
この様な背景から近年注目されている制度がフェアネスオピニオンであり、独立公平な第三者機関が、その財務に係る高度な専門性を活かし、充分な情報収集、慎重な分析のもと、客観性の高い第三者意見が表明されます。
フェアネスオピニオンを取得することにより、取締役の忠実義務や善管注意義務を履行した旨が第三者意見により表明されれば、情報の非対称性が緩和され、一般株主が納得感をもって判断を実施できるようになります。