救済型M&A(Distressed M&A)
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救済型M&A(再生型M&A:Distressed M&A)とは、倒産処理手続において各種M&A手法を活用することにより、倒産状態にある企業又は事業を再建する方法のことをいいます。「倒産」と「企業/事業の価値」は、本質的には別物であるため、倒産企業であっても投資価値を有するものも存在します。
救済型M&Aの意義と区分
法定倒産処理手続により、財務状況の明瞭化、財務リストラ(財務構造の再構築)、(場合にもよるが)偶発債務・簿外債務リスクの遮断、等が進められるため、倒産会社自体が身綺麗になり、再建に係る投資価値が十分に創出されます。
そして、当該手続に M&A を活用する意義としては、資産劣化リスクの軽減による倒産企業資金提供者の利益の確保、M&A市場における選択肢の多様化、雇用確保・取引先保護等の社会的価値の創出効果、等が挙げられます。
我が国の法定倒産処理手続は「清算型」と「再建型」に大別され、現行法上、倒産及び特別清算は「清算型」に該当し、会社更生、民事再生及び会社整理は「再建型」に該当します。
また、救済型M&Aの他の分類区分として、企業再生方式、事業譲渡方式、会社分割方式、第二会社方式という四方式にわけるアプローチもあります。