売却後「人生設計」が強く関係した会社売却 社名非開示
Q1 ブルームキャピタルとの接点と経緯についてご教示くださいますか?
A1 具体的な繋がりを持つに至った経緯は、私の友人からの紹介です。
お会いした当初はM&Aに対する意思は皆無に等しく、どちらかというと独力での成長を考えていました。最初は友人といる際に、友人が会いに行くといった相手がブルームキャピタルの代表の宮崎さんだったという偶然の経緯で、「売却アドバイザリーの専門家だけどIPOの相談もできるから」ということではじめてお会いしました。結果、将来的に本件の専属的なアドバイザーとしてブルームキャピタルさんに支援していただくことになりました。当初は自身で経営していく道かIPOの道を主軸に考えておりM&Aは全く念頭に置いておりませんでしたが、ブルームキャピタルさんに各ケースにおけるメリット・デメリットを説明を受けるうちに、一度途中まで試してみて判断しようということで売却プロセスを実施してみたという経緯でした。ここで驚いたのは、「人生設計」をどうするかということを非常に深く議論を重ねる作業をしていただいたことです。ブルームキャピタルの代表の宮崎さんはオーナー企業のM&Aは「オーナーの人生設計の一部」であるという考えを持たれているといつも仰いますが、まさにそのとおりだと考えています。実際にはブルームキャピタルさんには、「まだ売却する意思決定はしていない」と伝えた上でプロセスを開始し、実際に打診をして買収者側とのコミュニケーションをしていく中ではじめて売却意思が芽生えてきたという流れでした。結果、非常によい選択だったと考えています。
Q2 実際にサービス内容はどうでしたでしょうか?どのような強みを感じていただけましたか?
A2 これを言うと笑われてしまうこともあるのですが、正直いって「ここまで細かいのか」という印象をうけました。ブルームキャピタルさんからは「弊社と仕事をするとイライラするフェーズが来るかもしれません」と事前に言われていましたが、その言葉どおり、私もプロセス中はその細かさにイライラするという気持ちが分かるほど「細かすぎる!」という実感はありました。しかし、最後こうして無事にクロージングできてから振り返ると全てのことに意味があったと感じています。細かいというのはそれは言い換えると「緻密」ということであり、「神は細部に宿る」と言われるとおり、細かく事業の分析をした部分こそが、本当にプロの買収者が関心を示すことでもありました。
M&Aの仲介会社のやり方もよく理解しているつもりですが、やはりこのような「売却型アドバイザリー」でないと、法的な立ち位置としても技術力的にもここまでこちらに寄り添った支援はできないように思います。プロジェクションという事業計画も何度も何度も会議を重ねた上で買収者側に説得力のあるものを作成し、IMという買収者側への説明資料についても、いろいろなアングルで会社の強みをより正しく説明できるように正確な表現を検討したり新たな角度から強みを浮き出して説明できるようにしたりといったことは、大変でしたが良い経験となりました。相当な事前準備を経た上で打診をしましたが、これは私にとってよいだけでなく買収者側が検討しやすいようにという目的もあるようで、このことは後になって本当に価値ある作業だったと感じました。
買収者側も調整すべきことが多数あることから、彼らにとって検討しやすい環境を醸成することはM&Aの成功率を大きく高めるというブルームキャピタルさんの考え方は極めて同意できるものだと感じています。このため、検討自体は実際買収者様側も非常にやり易かったのではないでしょうか。