RONIC(新規投下資産利益率)

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 RONIC(Return On New Invested Capital)とは、「新規投下資産利益率」を意味し、新規純投資分にかかる期待収益率を意味します。RONICに似た金融指標として、ROICがありますが、これは「既に投資を実施した投下資産全額に対する期待収益率」を指します。

 

計算式

RONIC = 「NOPLATの成長率」/「投資比率」

               = 「翌期純増分のNOPLAT」/「純投資」   

※「投資比率」とは、当期の「NOPLAT」に対してどの程度「純投資」を実施するかの比率です。

 

ポイント

 RONICが加重平均資本コストよりも高い場合、会社は新しい資本を導入する必要があります。 

RONICは、投資資本利益率(ROIC)と同じではありません。企業が安定したROICを持っている場合、新しい資本を展開する必要はほとんどありません。

 

 RONICは、加重平均資本コスト(WACC)と比較分析するための有用な指標です。後者は、負債コストと株主資本コストの時価べースの構成割合により加重平均され算出された会社全体にかかる資金調達コストです。

 

 RONIC/ROICがWACCよりも高い場合、企業は価値を創造します。また、エコノミックモート(経済の堀)が強い企業であると言い換えることができます。

 

 RONICの計算では、企業が資本的支出を行い主力事業から新しい価値を創出する際に追加的に発生するNOPLATを測定します。RONICの簡単な式は、NOPLATの成長率を投資比率で割ることで求められます。

 

 WACCと同程度のRONICを示す企業は、企業は資本コストを超える収益率で新しい資本を投資できない経営状態にあり、競争優位性が大幅に低下する可能性があります。

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