簿外取引(Off Balance Sheet Financing)

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 オフバランス取引(簿外取引:Off Balance Sheet Financing、OBS)とは、バランスシート(BS:貸借対照表)に計上されない金融取引を言います。代表的な手法としては、シンセティック・リスク、証券化、プロジェクト・ファイナンス等が挙げられます。「オフバランスシート取引」とも呼ばれます。

 

 理論上、自社のBSに計上されない負債による資金調達が可能な点や節税効果が見込まれる点で魅力的な金融手法であるが、一般的には、BSがスリム化させROA等の財務指標が向上させる目的で用いられることが多いとされています。

 

オフバランスの発展

 1980年代以降の金融取引の発展の代表格ともいえるオフバランス取引は、金融市場における金利や為替変動の激化を受け、リスクを抑え企業価値を向上させる手法として積極的に採用されていました。

 

 しかしながら、企業の不透明な取引実態等が徐々に問題視されるようになり、ディスクロージャー制度の強化とともに、一部のオフバランス取引が見直され、オンバランス処理の適用がなされるようになりました。

 

 その典型例が、デリバティブ取引であり、かつてはオフバランス取引の代表格として多用されていましたが、2000年4月以降時価会計基準が適用されるようになり、BS上に時価計上されるようになりました。

 

 現在でも、オフバランス取引のあり方について世界中で議論がなされております。我が国でも、会計基準の国際的なコンバージェンスの観点から、世界的なオンバランス化の流れに追随し、オペレーティング・リースによるオンバランス取引の廃止等について積極的に検討されています。

 

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