マルチファクターモデル（Multi Factor Model）とは、リスク資産のリターンを被説明変数とし、複数のファンダメンタルズ情報（ファクター指数）により重回帰分析する統計的モデルのことをいいます。

　代表的なモデルとして、Barraモデル（ローゼンバーグ型マルチファクターモデル）やFama-French３ファクターモデルなどが挙げられます。

ファーマ-フレンチ３ファクターモデル

　ファーマ-フレンチ 3ファクターモデル（Fama-French three factor model）とは、市場リスク（β）に加えて、時価総額と簿価時価比率の３つのリスクファクターにより、株式の期待収益率の共変動を説明できる、とする統計的モデルをいいます。

　このモデルは、1993年、ユージン・ファーマ（Eugene F. Fama）とケネス・フレンチ（Keneth R. French）により、伝統的なCAPM理論の発展版として提唱されたモデルであり、モデルの説明力精度が高く実証的妥当性があるため、多くの実証研究で用いられています。