CRRモデル(The Cox-Ross-Rubinstein Model)
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CRRモデル(The Cox-Ross-Rubinstein Model)は、原資産価格が二項分布に従うことを前提に無裁定条件下で離散近似解を算出するモデルです。複雑な金融派生商品の公正価値計算で使用される、二項モデルの代表格です。
このモデルもリスク中立化法の考え方を利用しており、上昇率uと下落率dをボラティリティを材料に以下のように定義して計算します。また、以下の式からもわかるとおり、このuとdについて対数をとると+σおよび-σとなります。
M&A実務とCRRモデル
M&A実務の世界では、リアルオプション法による企業価値評価にこのCRRモデルの考え方が用いられてます。類似会社のデータや自社の過去および将来の予測データ等からある程度合理的な根拠とともに見積もることのできる可能性が高い「標準偏差(ボラティリティ)」を用い、様々な未来を纏めて評価して企業価値を算定します。