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経営理念とポリシー
弊社の使命と理念
2001年、当時学生であった弊社創業者である宮崎淳平(以下、本節では「私」といいます。)は、米国同時多発テロを目の当たりにして「世の中の苦しみを一つでも排除するには力が必要である」と強く考えるに至りました。また、2006年に私が身をもって体験したライブドア事件では「社会における正義とは何か」について深く考える機会を得ました。このような背景を経て、弊社は創業以来、以下の経営理念を掲げています。そして、この実現を真剣に考えて行動しています。
『世界の人々の「夢」を実現させ、世にある「悲しみ」や「苦痛」をひとつでも多く摘みとれる組織へ』
弊社はこの経営理念のもと売却専門M&Aアドバイザリー業務を提供しております。M&A、それは非常に金額の大きな金融取引です。M&Aの「成功」は社会に新たな価値を創出し、人々の「幸せ」、「喜び」、「夢の実現」等を生みだします。一方、逆もまた然りであり、M&Aの「失敗」は多くの社会的損失を招き、人々の「悲しみ」や「苦痛」を招き得ます。また、創業者が人生の大半の時間を仕事に費やすことを考えると、M&Aの成否は、創業者の過去の時間が「経済的に意味あるものとなるか否か」に直結します。このため、安易なM&A支援は、創業者の人生の一部を「奪う」こととある意味近いものとなり得ます(ゆえに、M&A支援は医療に類似した倫理観が求められると考えています)。
M&Aは、それが正しく実行されることで「良いM&A」(=「成功」)となります。「良いM&A」とは、「売主」、「対象会社」、「買主」、「社会」の全てに対して価値をもたらす「四方良し」のM&Aを意味します。創業者が事業家として過ごしてきた過去の時間を「意味あるものとして守る」ことにも繋がります。弊社では、「顧客である売主を中心とした四方良しの成功」を支援することが弊社の「第一の使命」であると捉え、道徳的な事柄を重視しつつ誠実かつ真摯にお客様に向き合う努力をしています。
また、弊社は「第二の使命」として、「持続可能かつ健全な社会の構築へ貢献する使命」を負っていると考えています。M&Aという社会的影響が非常に大きい取引行為に従事する立場として、弊社の業務は顧客のみならず持続可能かつ健全な社会の実現に対しても一定の影響を与えます。このため、弊社は企業としての社会的責任(CSR)を重く受け止めており、「ESGポリシー」を掲げ、これに配慮しつつ業務活動、社会貢献活動を遂行しています。具体的には、「環境保全への貢献」、「社会責任への貢献」、「適切な企業統治への取組み」の3要素の視点を受託案件の選別時に考慮し、実際の業務の遂行においても配慮しています。これらにより、社会的責任を果たし、弊社の強みを公益に生かすことができるよう日々努力を続けています。
弊社業務ポリシーとフォーカス
弊社は「案件規模20億円以上」が見込まれ、かつ「顧客が売主」であるような「中規模以上の会社売却/事業売却のM&Aケース」を受託可能条件とする等、以下に挙げた5つの要素へのフォーカスを徹底することで売却専門M&Aアドバイザリーサービスの品質を向上させる業務ポリシーを整備しています。これにより、顧客も弊社もメリットが生じると考えています。具体的には、弊社のように「中規模以上の会社売却/事業売却のM&Aケース」に特化することで、本領域の遂行技術、交渉技術、ノウハウ、ネットワーク等の飛躍的な向上が実現されています。また、これらの結果として、1件のM&Aプロジェクトに対して他社比で圧倒的ともいえる量のリソース投下が実現できています。
1.弊社は売主側の支援に特化します
2.弊社は売主側のみからしか成功報酬を受領しません(仲介方式は顧客から希望されたケースを除き行わない)
3.弊社は案件規模20億円以上が見込まれる場合に限り売却専門M&A支援業務を提供します *1
4.弊社ではESGポリシーに鑑み受託可否を判定するプロセスを設けています
5.弊社代表含め、全メンバーが全案件に対して知恵と思考を結集させる仕組みを構築しています
*1 セカンド・オピニオン業務を除きます。本判断は弊社による受託審査により判定しますので、会社規模問わずご相談自体は常時受け付けています。弊社で受託できない場合、顧客の希望により有力なM&Aアドバイザリー会社をご紹介させていただく場合もあります(弊社のリソースに起因して案件受託できかねる場合も同様の対応となる場合があります)。
この弊社の業務ポリシーにかかる詳細は別途「弊社が行わないこと」をご参照ください。
担当に依存せずチームで支援する独自の仕組み
弊社では前述のポリシーにより業務領域をフォーカスしていますが、だからこそできることがあります。それは「全案件をチームで支援する」ということです。弊社では代表である宮崎含めて、担当や個人に依存してサービスが提供される状態を極力省く仕組みを構築しています。専門的能力が必要となる業務はM&A業務に限らずとも「チームによる知恵と思考の結集」が価値を生むとの考え方を背景としてこのような仕組みを確立しています。
よく弊社ではM&A業務を医療に例えることが多いのですが、がん専門病院等においては「キャンサーボード」と呼称される週次の会議体等において、多数の医師が集結し知恵を出し合うことで1人の患者の治療方針を検討する会議を行います。これにより現代においては「名医が治療する時代」ではなく「チームで治療する時代」になったと言われます。
弊社でも同様の仕組みをもって日々の顧客サポートを行っています。弊社の場合、「毎週」ではなく「毎朝」の頻度で、専用のシステムやノウハウブック等の仕組みを用いて全メンバー参加のディール会議を行っています。この場において、全てのプロジェクトについて弊社代表である宮崎も含め、全チームメンバーが知恵と思考を結集して、「今なにすべきか」を討議します(この作業を弊社内では「ひねり出し」と呼称しており、思考を重ねるがゆえ沈黙が続く会議となります)。この毎日のプロセスは、何も懸案事項がないプロジェクトについても行います。全プロジェクトに対して、一定の時間をかけて「その案件について気付いていないが今できることがないか?」を深く思考します。複数のエキスパートがそれぞれの知識・経験のみならず、ケースに応じて「深遠な思考」を繰り返すことで、様々な「新たな発見」が生まれます。
これら作業を全プロジェクトに行うことで、各々のプロジェクトに対して「大きな結果をもたらす小さな気付き」が生まれ、その積み重ねがプロジェクトを成功に導きます。加えて、それらの経験知は別プロジェクトにも応用できるようノウハウとして整備され、弊社全体としてのノウハウがさらに強化されるという連鎖が起こります。これらの積み重ねこそが、弊社の「中規模以上の会社売却/事業売却のM&A」支援力の向上に良い影響をもたらし、高いプロジェクト成功率や顧客満足度向上に繋がっているものと考えています。
経営オーナー様への
重要メッセージ
弊社は、部分最適ともいえる「売主の人生最適化」と、全体最適ともいえる「四方良しのM&A」が同時に成立し得るというM&A哲学を有しており、中長期的かつ総合的な視点から、オーナー経営者または売主様の最適な会社売却/事業売却(M&Aイグジット)の支援しています。弊社の売却専門M&Aアドバイザリー業務は、その言葉が示すとおり「売主」側のみの立場をとり、各「売主」に対してカスタマイズされた最高峰のM&Aアドバイスを行います。この「売主」側のM&A支援に対して高度に専門特化しているアドバイザリーファームは、本文執筆時点で日本においては他にないものと自負しています。
特に、日本の中小規模のM&A市場においては、諸外国では存在しえない「仲介」や「マッチング」というスタイル(売主・買主双方から報酬を受領する支援スキームまたはマッチングのみを行うスキーム)が主流を占めます。単純に相場のM&A報酬を双方から受領すれば、片側支援をする場合に比べて報酬額が2倍になるからです。このような背景のもと、利益相反性を認識しつつも収益を優先し「仲介」や「マッチング」を主業とするM&A事業者が増加しています。
しかし、以下に述べる話をご一読頂ければ誰でも理解できると思いますが、「売主」がM&Aプロセスを成功させるには、「売主」側だけの利害を考えることのできる専属アドバイザーでなければ価値を発揮できないことは明らかです。過去、弊社でも仲介スタイルによる業務支援を行った経験もありますが、やはりこうなると「売主」側にたったサポートは契約関係上実施できず、大変やりにくい思いをしてきた経験があります。
売却側M&Aに「売主」側のみに立った
サポートが必要な理由
さて、それではなぜ会社や事業を売却する場合の「売主」にとって、売主側のみに立ったサポートが重要になるのでしょうか。
少し例を挙げて説明すれば、これは誰にでも理解できると思います。これを考えるにあたり、まずは「お水の価格がどうやって決まるか?」をテーマに考えることからはじめてみましょう。本稿をお読みいただいている方も考えてみてください。
実はお水の値段がどのように決定されるかについては比較的簡単に説明できます。お水のように何度も同じ「売り物」を複製し販売できるような商品の市場であれば、「売主」は比較的完全市場に近い状態で販売活動を行うことができます。その過程の中で、色々と試行し需要レベルや相場を理解し、かつ最大限利潤を得ながら販売可能な価格を決定していくことができます。
もし、製造者が300円で販売でき、お水の採取や販売に200円かけていれば、100円の売上総利益を得ます。すると製造者はその利益を糧に、より多くのお水を販売しようと考え、より良い水源を探したり、効率的にお水を採取する方法を見つけたりという努力をします。この過程では、しばしば「競合」が出現し、切磋琢磨することとなります。結果、世の中には革新が生まれ、お水がより高い効率性をもって生産され、流通されるようになります。同時に、適正な価格競争も生じ、まだお水を十分に手にできない人々を含め、良いお水が提供されることとなり、人類の幸福につながります。ビジネスの世界ではこのように自然なかたちで市場が調整され「適正価格」が決定されていくのが通常です。これが通常の商取引の良いところではないでしょうか。
一方、世の中に一つしかない絵画や骨董品等の「売り物」の価格を決めるのは難しいものです。
株式非公開の会社(厳密にはその「株式」)や事業の売却もこれに似たところがあります。このような「売り物」は当然ながら複製が原則としてできません。販売の試行により相場を得て価格が自然形成されることが起こりにくいといえます。一回限りの相対交渉やオークション等を経て価格が決定されていくのが通常の流れです。
このような場合、もし絵画の取引経験がない素人が「売主」となり、買主を仲介する業者を頼って絵画の取引経験豊富な「買主」と相対交渉すれば、当然ながら「全く売れない」か「安く売ってしまう」可能性が大きくなります。さらに、「売り物」が希少であればあるほど、相場が分からない「売主」にとって、この問題はより深刻になります。
もし「売り物」が「株式非公開の会社」や「事業」であれば、話はさらに複雑になります。なぜでしょうか?それは、希少性が高いのみならず、上に例示した骨董品等の「売り物」と比較しても、さらに追加的に次のような特別な特徴を持つからです。
会社・事業の売却における8つの特徴
- 市場が整備されておらず、上場企業の株式等と異なり「競争売買の原則」で価格決定される市場となっていない点
- 会社や事業の価値は期待キャッシュフローから計算されるべきであるが、その計算や計算材料の取得が難解である点
- 上記より、価値の説明には売却側から専門的知識を基にした説明が必須であり、それ無しでは低い価値に評価されがちである点
- 「売主」は買主側に発生するシナジー価値を織り込んで評価してもらいたいがシナジー価値評価が専門的であり難解でもある点
- 買主は「安く買おう」とするため本当は価値を感じている買主がいても専門的技術やノウハウなしに当該買主をあぶり出せない点
- 多くの場合「売主」=M&A素人、「買主」=M&A玄人であり、M&Aの全ての点で売主側が情報負け・経験負けしやすい点
- 「売主」が会社や事業を「売って終わり」とはならない点
- 販売行為と購買行為自体に機密性が伴うことから情報管理に専門性が求められる点
これらを考えると、「売主」としては、一定の競争環境の醸成、売主側に立った専門的アプローチによるシナジー価値含めた価値訴求、取引相手に応じたシナジーの検討、交渉手法の検討、情報・ノウハウ武装、打診先の管理、売主にとって有利なプロセス設計等をはじめとしてあらゆる対策が必要になることがご理解いただけると思います。
蛇足ですが、わが国のM&A市場では弊社の提供する「アドバイザリー」とは異なる、「仲介」と呼ばれる支援形態があります。この支援形態ではM&A事業者が買主・売主双方から報酬を受領して支援をするため、民法上の「双方代理」に抵触し得ます。このため、買主・売主いずれかの利益を増加させ得る「アドバイス(助言)」を構造上提供できません。結果、「仲介」方式の支援を受けて売却を進めるケースにおいて、上記の「売主がやるべきこと」が十分に行われないまま取引が進んでしまうケースが非常に多く目立ちます。
弊社は、これと正反対の立場として「売却専門M&Aアドバイザリー」を主業としており、売却に特化し続けることにより長期間に渡り蓄積されたノウハウを活用して支援を行っています。だからこそ、売却後の売主側顧客満足度が100%(本稿執筆時の弊社認識ベース)になっていると考えています。
売却側M&A成功の極意
会社や事業を売却されたい皆さんは、何を達成すべきなのでしょうか。
高く売却することでしょうか。M&Aに関与するプロフェッショナルのなかには「ディールを成立させること」に重きを置く者がいます。この考えでは「2つの失敗」を生みます。それは「売主がM&Aで実現したかったこと(潜在的なものを含む)が実現できないこととなる失敗」と「本来異なる未来であれば創出できたはずの社会的価値が創出されないこととなる失敗」です。
弊社では、①売却価額最大化 ②重要条件最適化 ③売却後の会社の安定化・成長 ④オーナーの人生最適化 の4つの要素を売主が達成してはじめて、「売主としてのM&Aの成功」が実現すると考えています。また、「売却価額最大化」が達成されかつ「売却後の会社の安定化・成長」が実現できれば、高い確率で「買主側」の成功へと繋がり、それは「本来創出できたはずの社会的価値の創出」にも繋がります。
4つの極意
-
売却価額最大化
高いバリュエーション
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重要条件最適化
価格以外の条件、キーマン条項、表明保証など
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売却後の会社の安定化・成長
対象会社の成長・シナジーの実現、従業員幸福、社会的価値創造など
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オーナーの人生最適化
体感的幸福、容易な再イグジット、社会的価値創造の実感など
受託審査を行う理由
弊社では売却専門M&Aアドバイザリーサービスのご相談をいただいた場合、その簡易審査の後に案件の「受託審査」をさせていただいています。
受託審査では、「いかに良いタイミングで売却できるか」、「売却後にその会社や事業が成長して安定していくのか」、「売主様の希望条件で売却が成功できる可能性があるか」、「売却後のトラブル発生リスクはどの程度か」等の観点をはじめ、多項目の独自評価基準をもとに徹底的な事前調査・評価をします。その結果、不本意ではあるものの弊社として案件受託をお断りさせていただくこともありますが、案件受託の可否に関わらず、審査において検討した内容や戦略的アドバイスについては可能な範囲において説明させていただいています(結果として受託をお断りせざるを得なくなったケースにおいても、その殆どの方から受託審査のプロセス自体が有用であったとご評価いただけています)。
また、弊社では「弊社業務ポリシーとフォーカス」でもご説明しましたが、弊社の主力サービスである売却専門M&Aアドバイザリーサービスにおいては一定の業務ポリシーを設けています。例えば、受託審査により案件規模が20億円以上となり得る可能性が低いと判断した場合、大変勝手ながら売却専門M&Aアドバイザリーサービスとしての業務受託はできないというルールを設けさせていただいています。しかし、このような場合であっても、セカンド・オピニオン業務をご提供させていただくご提案をさせていただいたり、場合によってはご要望に応じて弊社が信頼を置くプロフェッショナルM&Aアドバイザーをご紹介させていただいたりといったフォローアップをご提供できる場合があります。
ステージ別サービス
弊社では会社や事業の「売却」に特化した特殊な支援サービスを提供しています。「売却」は、ベンチャー・スタートアップ業界では「バイアウト」や「イグジット」、中小企業の文脈においては「事業承継」とも言われています。現時点における弊社の認識ベースでの成約済み売却顧客の顧客満足度は100%。数多くの顧客から高い評価をいただいていおります。また、売主様のステージやニーズに合わせて様々なサービスをご提供しています。